未分類

生活保護申請時の資産の活用について(1)

こんちにちは、ダイです。

本日は生活保護における資産の活用について情報提供していきます。

本記事はこんな方におすすめ

  • 預貯金があると申請できないの?
  • 車を持ってると申請できない?
  • 持ち家に住んでいる場合はどうしたらいい?
  • 保険の取り扱いについて

上記の4つの項目が、生活保護申請時に所持している資産として、私が数多く見てきた項目となります。

もちろん他にも資産の種類はありますが、代表的な上記4項目について説明していきます。

車を持っていると生活保護の申請が出来ないと考えている方がいらっしゃいますが、結論から言うと、それは大きな誤解です

車を持っていても生活保護の申請は出来ますし、保護を受けることだって可能です。

では具体的に見ていきましょう。

預貯金等の取り扱いについて

預貯金等というのは、全ての銀行口座の残高と手持ち金(現金)のことを指します。

生活保護申請時に預貯金等の額がいくらあるかを計算するわけですが、保護申請時は所持している全ての口座及び残高を伝えましょう。

申請時から嘘をついたり、騙したりしても今後いいことはありませんからね。

生活保護の調査員は、全ての銀行に残高照会する権限を持っています

当たり前のことですが、例えば健康な単身(一人)世帯が申請時に預貯金が30万円あれば、当然生活保護を申請しても却下になるでしょう。

まぁ普通に考えても、「金使い切ってから来んかい」と言いたくなりますよね。

しかし、これから何回も述べていくことと思いますが、生活保護業務に従事する者は、生活保護申請を阻害してはなりません

つまり、却下になると分かっていても、どうしても申請したければ申請は可能ですが、書く書類がいくつもあって絶対面倒くさいですよ。

なので、明らかに申請しても却下になることが分かっている場合は、「もう少しお金が無くなったら来てください」と伝えた上で申請するかどうかを判断してもらうわけです。

申請時の預貯金額の目安は?

生活保護を申請した場合、以下のような計算式で保護の要否判定を行います。

(一般的な単身世帯の場合)
【最低生活費(生活費+住宅費+医療費)】と【収入+預貯金額】の大小を比べて決定します。

収入と預貯金額の合計の方が大きい場合は『保護否』となるわけです。

ここで言う生活費と住宅費はあくまで生活保護制度上の基準額です

収入は月当たりの年金や毎月の就労収入の平均額を指します

例えば、単身世帯で家賃7万円の部屋に住んでいても、生活保護制度上の単身世帯の家賃上限額は37,700円となります(上限額は地域によって異なる)。

生活費と住宅費を合わせると、おおよそ一人当たりの最低生活費は10万ちょっとになります。

「家賃7万円だから苦しい」と言われても、保護の要否判定上は住宅費37,700円となるため、収入や預貯金額によっては保護が受けられないこともあります。

ですから、健康な単身世帯の方が申請をした場合、最低生活費を超える収入や預貯金があると保護否の可能性が高いため、結局、受付した者から「もう少しお金が減ってから来てください」とアドバイスされると思います。

車を持っていると生活保護を受けられないのか?

車を持っているから生活保護の申請ができない、保護を受けられないと思っている方、それは全く違います。

車を持っているだけで現在収入が少ない、もしくは無いという方は今すぐお近くの福祉事務所に相談しましょう。

私の経験からも、車を持っていながら生活保護を開始した方は何人も見てきました

今現在お金が無くて生活が苦しければ、生活保護の対象に充分なり得ます。

しかし、ここで今現在と強調したのは、すぐに使える金銭がないという意味であり、生活保護の会議では、もちろん車の取り扱いについて議論されます。

車を保有できない場合

車を持ちながら生活保護が開始となっても、基本的に以下のような診断が下されます。

ポイント

自動車の使用禁止及び保有を認めず、自動車売却益に対して法第63条を設定する

つまり、車は持ったまま生活保護は開始となりますが、使っても持っていてもダメで、売ったお金は返して下さいという意味です。

生活保護法第63条(費用返還義務)
被保護者が、急迫の場合等において資力があるにもかかわらず、保護を受けたときは、保護に要する費用を支弁した都道府県又は市町村に対して、すみやかに、その受けた保護金品に相当する範囲内において保護の実施機関の定める額を返還しなければならない

仮に自動車売却益が10万円だった場合、生活保護を開始してから売却益を受け取った間に生活保護費を10万円払っていれば、払い過ぎた保護費10万円は返還して下さいということになります。

車を保有できる場合

次に車を売却せずに保有できる場合はどういうときか見ていきましょう。

基本的には上記の診断になる場合がほとんどですが、車を使って現在も仕事をしているだとか、車を持っていても近々生活保護から脱却しそうだというときには、処分保留と言って、すぐに売却してきてくださいと指導されないこともあり得ます。

現在は仕事をしていなくても、今までの経歴や本人の態度や発言を踏まえて会議を行うと以下のような結果になることが多いです。

ポイント

自動車の使用は禁止するが処分保留とする。3か月経過後の〇月末に自動車の保有について検討する。

使用を禁止するのは、たいてい任意保険に加入していない方が多いため、人身事故等があった場合、生活保護または自身では保障ができないためです。

また、生活保護の調査員が聞き取りを行う中で、何度も転職を繰り返していたり、人間関係のトラブルで長続きしなかったり、保護申請時点で前職を退職してから相当日数が経っていたりと、車を処分せずに留めるに値するような状況でなければ処分保留にすることは難しいでしょう。

上記のような状態で、「すぐに仕事が見つかる」「すぐに生活保護を抜ける」と豪語しても説得力はありませんね。

まぁケースバイケースですね。

まとめ

最後にまとめると、

  • 一人で生活保護を申請する場合、預貯金と手持ち金の合計は10万円以下であれ
  • 大事なことは今お金がないこと
  • 車は持っていてよい、ただし、その後処分を求められる
  • 車を持っていたいなら、相手を納得させられる状況を作り出せ

次回は、残りの資産として「持ち家」と「保険」について述べていきたいと思います。

-未分類